2014年09月16日
賭博人生の真相?

昨日自殺した夫の従兄弟のお葬式に参列するため、一緒に居た義母の希望で、闘鶏場を早めに引き上げた夫と義母が、自殺したケンと言う男の家に寄って来た。
そこで聞いて来た、事件の経緯はこういう事だった…。
まず、以前から様々な賭博で作った借金の取り立てのために、切羽詰まったケンが、自分の働いていた、電気局の集金を横領していたと言う。
それがすぐにバレたため、上の者も見ぬフリも出来ず、懲戒免職にされる事になったのだが、それを気に病んだ(おそらく世間体など。…今更と言う気もするが)ケン本人が、数日前から、「拳銃で自殺する!」と大騒ぎしていた。
しかし、そこでいつも従っていた例の奥さんが今回はキレて、「もう、拳銃なんか買うお金もないのよ!そんなに死にたきゃ、そこのロープでも使ってよ!」とタイではありがちな夫婦喧嘩になり、更に追いつめられたケンは昨日の昼間に、タラート(市場)に出掛けてそこで拳銃を入手、その足で家に戻り自らの頭部を撃ち抜いた…という事らしい。
さて、そこまで聞いていた私は、「え?お金もないのに、拳銃買えたの?」と言うと、「お金はまた誰かに借りたらしいよ。」と夫。
「でも、拳銃って前にうちが買うって言ってたのは、2、3万くらいだって言ってたじゃない?そんなに借りられたのかな?」と更に私が疑問を言うと、「あれは、登録証付きの正規の拳銃の値段。今回のは闇の物だから、2、3千バーツ程度だよ。」と夫。
まあ、値段がいくらなどと言う事はさておき、簡単に人の命を奪える拳銃と言う武器が、まるでタマネギか卵でも買いに行くように、昼間のタラートで簡単に手に入ってしまう…と言う状況がすでに異常である。
一見、のどかで平和そうな「微笑みの国」のキャッチフレーズで久しいタイ。
しかも、そのタイの中で一番の農村部のイサーンのさらに田舎のこの町でさえ、こういう事情が日常の中に潜んでいるのである。