2022年03月08日
タイの日本企業について思う。
今月の初めに長女が就職して、ようやく一週間が過ぎました。
寝耳に水とでも言うのか、思い掛けない急展開を迎えた私の生活は、最近ようやく落ち着きつつあります。
いつも隣に居た長女が家を出て、昼間の店番も一人で座っているのに慣れて来ました。
一応夫も居るのですが、ほぼ一日中家の中でスマホかテレビを見ているか、いつの間にか昼寝しているかなので、一日中店の事以外では口を利かないこともよくあります。
下手にお喋りをすると、年を重ねる毎に益々意思の疎通が上手くいかなくなって来たので、変な所で勝手に勘違いして逆ギレされたりして面倒臭いので、余計な口は利くべからずと言うのが生きていく上での最良の手段となりました。
さて私の事はこの辺にして、長女が就職した会社の事をいくらか聞いて、タイに進出した日本企業の方々の苦労は大変な事だろうと思いました。
長女が所属する部署には、数名の日本人技術者の方がいるそうですが、皆さん真面目そうな方ばかりのようで、私がタイで20年近く感じて来たタイ人との接客や交流経験から、おそらく小数点以下の精密機器を扱う彼らには、タイ人従業員の大雑把さは、相当なストレスになるだろうと思いました。
長女の翻訳の内容などを聞いただけで、こう言う精密な事をタイ人に求めるのは、進出する国を間違えたとしか思えません。
もちろん全員が全員大雑把な訳ではありませんが、細かさの基準がそもそも違うのです。
私はこのタイの価値観に囲まれてもう20年になるので、ほぼ全ての事は諦めると言う事に慣れましたが、この商売を始めて5年くらいは、注文の度に間違えて送って来る、箱に入っているネジの数が足りないなど日常茶飯事で、もうストレスの原因には事欠かない毎日でした。
よくストレスでどうにかなってしまわなかったものだと、今になってはしみじみ思います。
タイ生活が長くなるにつれて、タイ人とはこう言うものだと言う諦めに似た感情が芽生えて来て、その後はもう、注文が一つ二つ、三つや四つ違って来てもどうでもよくなりました。
この国では細かい事を気にしていては生きていけないのです。
ですが、製造業の現場ではそう言うわけにも行かないと思います。
タイで製造したからと言って、大雑把な『もの』を作る訳には行かないのです。
そう言う『ものづくり』の現場での、タイ人従業員との感覚の違いから来るストレスは相当なものでしょう。
私がこの20年、1人の従業員も雇わないで何でもかんでも自分でやって来たのは、雇った方がストレスが溜まって、自分の身体を酷使する以上に、精神的に参りそうだと思って来たからでした。
ただ、私がここタイに暮らして分かったこともあります。タイ人にも得意分野があるという事です。
それは、『製造』ではなく、『改造』です。
日本人が『ものづくり』を得意とするならば、それを自己流に改良して、いろいろな改造物を作ってしまうのがタイ人です。
タイ国産車(?)は、ロットイテーン、ロットキヤオカーオ、ロットイコーン、トゥクトゥク、サムローとみな改造車です。
とは言え長女の働いている製造の現場では、タイ人の得意分野の『改造』が役に立つとは思えませんが…。
そんなこんなで、この一週間、コラートに行った長女との会話から、タイに進出した日本企業の苦労について考えるキッカケとなり、こんな事を感じた次第です。
駐在員と言うと現地採用者からは待遇面などで羨ましがられる事も多いでしょうが、普通現地採用者が本人の意思でタイに来たのと違い、駐在員の方々はおそらくは別にタイに来たいと思って来ている訳でもなく、社命で来ているのでしょうから、ストレスも多い事と思います。
まあ、自分で一応は決めてタイに来たくせに、タイ人にストレスを感じている私が言うのも如何なものか?と言う感じですが…。
寝耳に水とでも言うのか、思い掛けない急展開を迎えた私の生活は、最近ようやく落ち着きつつあります。
いつも隣に居た長女が家を出て、昼間の店番も一人で座っているのに慣れて来ました。
一応夫も居るのですが、ほぼ一日中家の中でスマホかテレビを見ているか、いつの間にか昼寝しているかなので、一日中店の事以外では口を利かないこともよくあります。
下手にお喋りをすると、年を重ねる毎に益々意思の疎通が上手くいかなくなって来たので、変な所で勝手に勘違いして逆ギレされたりして面倒臭いので、余計な口は利くべからずと言うのが生きていく上での最良の手段となりました。
さて私の事はこの辺にして、長女が就職した会社の事をいくらか聞いて、タイに進出した日本企業の方々の苦労は大変な事だろうと思いました。
長女が所属する部署には、数名の日本人技術者の方がいるそうですが、皆さん真面目そうな方ばかりのようで、私がタイで20年近く感じて来たタイ人との接客や交流経験から、おそらく小数点以下の精密機器を扱う彼らには、タイ人従業員の大雑把さは、相当なストレスになるだろうと思いました。
長女の翻訳の内容などを聞いただけで、こう言う精密な事をタイ人に求めるのは、進出する国を間違えたとしか思えません。
もちろん全員が全員大雑把な訳ではありませんが、細かさの基準がそもそも違うのです。
私はこのタイの価値観に囲まれてもう20年になるので、ほぼ全ての事は諦めると言う事に慣れましたが、この商売を始めて5年くらいは、注文の度に間違えて送って来る、箱に入っているネジの数が足りないなど日常茶飯事で、もうストレスの原因には事欠かない毎日でした。
よくストレスでどうにかなってしまわなかったものだと、今になってはしみじみ思います。
タイ生活が長くなるにつれて、タイ人とはこう言うものだと言う諦めに似た感情が芽生えて来て、その後はもう、注文が一つ二つ、三つや四つ違って来てもどうでもよくなりました。
この国では細かい事を気にしていては生きていけないのです。
ですが、製造業の現場ではそう言うわけにも行かないと思います。
タイで製造したからと言って、大雑把な『もの』を作る訳には行かないのです。
そう言う『ものづくり』の現場での、タイ人従業員との感覚の違いから来るストレスは相当なものでしょう。
私がこの20年、1人の従業員も雇わないで何でもかんでも自分でやって来たのは、雇った方がストレスが溜まって、自分の身体を酷使する以上に、精神的に参りそうだと思って来たからでした。
ただ、私がここタイに暮らして分かったこともあります。タイ人にも得意分野があるという事です。
それは、『製造』ではなく、『改造』です。
日本人が『ものづくり』を得意とするならば、それを自己流に改良して、いろいろな改造物を作ってしまうのがタイ人です。
タイ国産車(?)は、ロットイテーン、ロットキヤオカーオ、ロットイコーン、トゥクトゥク、サムローとみな改造車です。
とは言え長女の働いている製造の現場では、タイ人の得意分野の『改造』が役に立つとは思えませんが…。
そんなこんなで、この一週間、コラートに行った長女との会話から、タイに進出した日本企業の苦労について考えるキッカケとなり、こんな事を感じた次第です。
駐在員と言うと現地採用者からは待遇面などで羨ましがられる事も多いでしょうが、普通現地採用者が本人の意思でタイに来たのと違い、駐在員の方々はおそらくは別にタイに来たいと思って来ている訳でもなく、社命で来ているのでしょうから、ストレスも多い事と思います。
まあ、自分で一応は決めてタイに来たくせに、タイ人にストレスを感じている私が言うのも如何なものか?と言う感じですが…。