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Posted by namjai at

2021年11月19日

クレジット

 日本は秋も晩秋に差し掛かって来た頃でしょうか?

 秋といえば収穫の季節ですが、一年中常夏などと思われているこのタイでも、なんとなくそれなりに季節感は有ります。
確かに日本ほど気温に変化がないので、稲作も二期作三期作と行われる事も有りますが、やはり世界的にも収穫期のこの時期に収穫される事が多いようです。
 と言うわけで毎年この時期になると、稲刈り&脱穀車とも言うべきタイのつぎはぎ組立て国産車『ロットキャオカーオ』が行き交います。






 この車の持ち主と言うのは往々にして、一家もしくは一族総出で、田んぼは有るが機械を持っていない農民相手に、各地を巡って稲作の収穫と脱穀を請負う謂わば『請負い収穫業者』なのです。
 その請負い収穫業の人と言うのが、我が家の客にも多い彼らは、彼らの出身地はもちろんあるものの、仕事に合わせて移動するジプシー的な生活を送っています。

 我が家にも顔馴染みの客的な人もいるものの、一年の収穫期の時期だけ、ほぼ決まった物を頻繁に買いに来る客という位置づけです。
その決まった物と言うのは、タイ語で『サーイパーン』、日本語で言うところの『ベルト』と言う物です。
 ベルトと言っても自動車部品のベルトの事で、その稲刈り&脱穀機には決まった規格がなく、それぞれの制作者(普通はその辺にいる町の修理屋さん)によって適当に作られているので、個人個人の感性や趣味が反映されていて、ベルトの長さもその機械によって長さが違います。そして一台に5〜6本ずつ使うので、我が家のような個人の部品店でもかなりの数のベルトを常備していなければなりません。
 場所も取る上にゴム製品なので重く、しかもインチに付き1.8バーツと言う値段。我が家の商品の中でも特に利益の少ない商品の一つです。






 昨日の事、そんな収穫業者の女将さんらしき女性が買い物に来ました。
私と同年代くらいの、いかにもオバサンと言った風体の女性でした。





 予想通り、買いに来た物は稲刈り機のベルトでしたが、その際にこんな事を言っていたのです。

 「ジェー(お姉さん:タイでは店の女店主を呼ぶ言葉)、クレジットにしてくれない?この店もクレジットにしてくれればいいのに。そうすれば、夜中の作業中に、ベルトが切れた時に、わざわざチャイヤプムの町中まで買いに行かなくてもいいのに。」

 私は『クレジット』と言うので、てっきりツケとかの信用払いの事だと思って、最初はどういう意図で言っているのか分からなかったのですが、何度か聞き返していると、どうやらこの女性の言う『クレジット』とは、『VIP待遇』のような特別扱いの意味らしく、彼女の言うところでは、「夜間の作業中によくベルトが切れたりするのでうちの電話番号を聞いておいて、切れたら電話して買いに来るから、店のシャッターを少し開けて商品を売ってくれればいい。」と言うものでした。

 それが彼女の言う『クレジット』らしく、要は「自分たちの時間に合わせて店を開けろ」と言う要求でした。

 しかも彼女は、その説明の際に、「例えば夜の10時11時にベルトが切れたら、電話するから、店のシャッターの隙間から売ってくれればいいから。」などと、理不尽な要求を平気でするのです。
 彼女が言うには、自分たちはよくそうしてチャイヤプムの町中の店に夜中に買いに行っていて、それをうちでもやってくれたら、自分たちが楽になるという事でした。
 まるで、世の中が自分中心に回っているようなその言い分…。

 最初は、「店の開店時間は朝の7時から夕方5時までですから。」とか、「夜は私たちも休みますので…。」などとなるべく丁寧に応対していた私でしたが、あまりの自己中心的な言い分に、呆れて言葉を返す気力も失せてしまい、そのうち黙って引きつった作り笑いをして、まともに返答するのもバカバカしくなり最後はもう聞き流しました。

 そんなに夜中にベルトが切れて困るのなら、予め自分たちの使うベルトのサイズを控えて置いて買い置きして置けばいいのに…と、それくらいの事もしない怠慢さに内心腹が立ちました。
まるで、毎年起こる洪水の被害に全く対処出来ないタイの行政を思い起こさせます。


 日本では『お客様は神様です』とよく言いますが、タイではそんな心構えはとうの昔に消え去りました。  


Posted by バットニャオ@第二期 at 18:23Comments(6)タイでの商売